000897:その20 注射なんてこわくない
予防接種について
私は予防接種賛成派であるので、できるだけ早く、すべての予防接種を受けさせようと思っている。
特に、保育園のように子供がたくさんいる場所では、1人がかかるとすぐうつるからだ。
余談だが、私が小児科の病棟にいた時の経験では、季節ごとに波があって、1人はしかの子供が入院してくると、 「さぁ、はしかの波がくるぞ」 と身構えなくてはならない。
実際、2週間後に病棟は、はしかの子供ばかりになる。
娘はこれまでポリオと三種混合(以下DPT)の1回目を受けた(*注)。
京都市では、ポリオは集団接種なので、簡単な問診の後、口をこじ開けられてチュッとスポイドで流し込まれておしまいである。
次の日たいてい下痢をするといわれたが、彼女は快便であった。
謎である。
DPTは、個人的に開業医の所で受ける。
ラッキーなことに、近所の小児科でやっていたので、そこへ行くことにした。
そこのDr.はかなり高齢ではあるが、ものごしやわらかで、いかにも小児科のDr.という感じ。
親への説明も丁寧である。
いざ注射という場面になって、私はにわかに緊張した。
しかしそれは、我が子に針をつきたてられる母としての恐れではなく、大あばれするであろう我が子をどうやっておさえこもうかという、看護婦としての緊張である。
一瞬、小児科病棟で、患児の手足をおさえつけ、ますますあばれる患児にけりをいれられたり、ひっかかれたりしたつらい記憶がよみがえる。
(そういえば、頭突きをくらわしてきたガキ・・・いやいやお子様もいたっけ・・・)
そして・・・ぷすっと音がしそうなほどみごとに娘の腕に針がつきささったが、彼女はきょとんとしている。
薬剤の注入時に 「あーん」 といったが、その一声だけで、ひょうしぬけするほどあっさり終了。
娘はちょっとニブイのだろうか?私だけが変な緊張をしただけで終わってしまった。
もうすぐ2回目のDPT。
今度は泣いてくれるかなぁ。
(*注:原稿執筆時点。その後2回目も6月16日に無事終了。6月30日には、ツベルクリン反応の予定。)