000883:その12 「男の子ですか?」

色の好みについて  

誰にでも好みの色があるように、生後3ヶ月の赤ちゃんにも、どうも好みの色があるらしい(・・・というか、認識しやすい色があるようだ)。

一般に赤ちゃんは、まず赤色を好むといわれるが、うちの娘もどうやら赤いものが好きらしい。
絵本を見ていても、赤を多く使った絵を見るとニコーっと笑い、青や緑の絵では全然興味なさそうにそっぽをむいている。
赤ちゃんのおもちゃで、趣味の悪いどぎつい赤をつかったものが多いのは、ちゃんと根拠があるようだ。

ところで、パパとママは、それぞれ青と緑の寒色が好きである。
(特に私の服は緑の物が多く、気をつけないとカメレオンかワニのようなコーディネートになってしまう。
) そんなわけで、娘の服も自分の好みで選んでしまう傾向がある。
この間、あたたかそうな青いカバーオールがあったので、何のギモンも感じず購入した。
そしてミッフィーちゃんのついたかわいい毛糸のぼうし(青と黄色)をかぶせたところ、「トータルコーディネート」という感じで、すごくかわいらしくなったので、私は靴下も青い物を選び、内心ホクホクしながら娘を連れて買い物に出かけた。

娘も、キゲンよく周りの人に向かってニコニコしていたので、見知らぬおばさんに何度も 「まぁ、あわいい」 と呼びとめられる。
そして、必ず言われるのだ。
「男の子ですか?」 「いえ、女の子です。
」 と、何度訂正したことか。
すれちがった女子高生も、「かわいい男の子だねー。
ミッフィーちゃんって、男の子にも似合うんだね」 とささやき合っている。

「だーかーらー、女の子やっていうてるやろ!」 と、心の中で叫びながら、買い物を済ませ、帰るころには精神的につかれてしまった。

・・・娘よ、ママが悪かった。
次からは赤やピンクの服を買ってあげるからね。