000882:その11 顔中ドロドロ

離乳食開始について

娘が3ヶ月になった。
あやすとよく笑い、あ゛ーう゛ーとよく話をするようになっている。
そろそろ離乳の準備をはじめようと、先日赤ちゃん用品を安売りしていることで有名な、某おろし売り業者の店へ行って、大量に離乳食を買いこんできた。

離乳食とひと言では片付けられないほどバラエティーに富んでおり、いざ買おうとすると目移りして、あれもこれもと手が出てしまう。
まずは、おもゆをメインにして、味付けとしてかぼちゃペーストやももの顆粒を購入。
「次来た時はあれを買おう」 とか思いながら、少し後ろ髪をひかれる思いで店を後にした。

さて、いざお食事タイム。
「最初は1~2さじからはじめます」 と説明書には書かれていたが、私はものめずらしさもあって、30mlほどおもゆをつくってしまった。

おなかをすかして口をチュパチュパさせていた娘の口元へスプーンをもっていく。
娘は期待に満ちたまなざしで、私を見ながら口を開けた。
と、次の瞬間、娘の顔は不満と不信感にゆがんだ。
ダラダラと口元からアゴにかけて流れ出るおもゆ。
口はみるみる 「いかりや長介」のようになり、顔は真っ赤になった。
そして、火がついたように泣き叫ぶ声。
1口で私はとほうにくれてしまい、娘の泣き声だけが部屋中にひびきわたった。

しかし私は、いつまでもとほうにくれているわけではない。
大口を開いて泣いているスキに、次々とおもゆを流しこみ、娘は涙とおもゆで顔中ドロドロになりながら、30mlのおもゆをたいらげた。

とりあえず、離乳食における私と娘の戦いは、私の勝ちでおわったといえよう。
しかし、信頼関係はボロボロになってしまった・・・ような気がする。